Katsute_no_kigouのブログ

弱さの発露として世界を語ろう。それが遺書である。

人間の世界と私の構造は常に重ね合わされる。

現実とはかくも虚飾に彩られる。

消え去る前の小話

 久しぶりに何か書こうと思います。

 炎上。というより、恥知らずな生き方を僕は羨ましく思います。確たるものは決してないのに、自身の絶対性を多幸感と共に外に出せる。その空虚な賛同で食うっていうのは、まさに「人格の資本化」であり、資本主義への過剰適応だと思う。性風俗の従事者が自己のアイデンティティを歪なものに変えてしまうようにまた、恥知らずな生き方も歪みが生じる。
 だからある意味整合の取れない行動を取るけれど、それは「そうやって生きて来たから」仕方のないことなんだ。

 妄想で語る成果主義には誰もそこにかかる辛さを見ない。なにかそれが救いとなるような感覚を抱く。

 救い。救い。救い。

 宗教亡き僕らが救いを得ることは決してない。

 残念だけれど、神はもうはるか前に霧散した。そうして人の時代が出来たが、至る所に小さなカルトが生じているだけなのだ。この非情で、無意味で、不条理な現実は酒で濁らせろ。気の利いた話で、短い時間でコンテンツを大量に消費して、消費の奴隷として、その気狂いじみた世界を回し続ける。

 批判的嗜好はなく、批評的態度で世界を十全に切り取った気でいる。
 それこそが思い上がりで、僕らが賢い筈がない霊長類としてこの地球に君臨している事の強烈な違和感を産む。

 そういった面で言えば、僕はyoutubeに代表されるプラットフォーマーが嫌いだし、このクソみたいな金稼ぎ、拝金の亡者となるのは避けていきたい。哀れな労働者でいい、僕も例に漏れず全き資本主義者ではあるものの、常にそれだけとならないような生き方を考えている。(嫌いだが役に立つものもある。摂取しないというわけではない。この呪詛まみれの地獄でも、泳げる場所はあるのだ。)

 誰か一人の言葉に賛同する。それが正しいと、それがすべてだと思う。
 人って本来それほど賢い動物ではないのかもしれないね。

 〇〇が言っていたから、そうやって「分かり易く」「シャープな」ものに惹かれる。
 論破をすれば格好いいから。1次ソースなんてなくても手軽に、簡単に、どこか自分が知的に思えるから。

 ディベートやってんじゃないんだよ。生きるってのは。

 と、何となく思う。議論は説き伏せて、自身の考えの有効性を打ち立てるのではなくて、どうすり合わせて行けるか、どこを妥協し合うか、といたところが重要になる。

 人は変わらないから「確かにそうだ」と思って、協力できるようにしていかないといけない。僕は個人の力を信じない。蟻が一匹では渡れない川を渡るように。
 つまるところそれは、全てのインフルエンサーへの否定であり、メディアの爆砕であり「わたしはわたしであるところのわたし」しかなく、黴菌を取り払うことに他ならない。
 最終的には人が社会を回しているのだから、その人との関わりに帰着する。
 それはある程度生身で、Face to Faceで、感情と合理性の狭間を曖昧に行きかう。僕は明確な関係など、そうしたルールを好んではいるが、結局人とどう出来るかになる。
 この世界観の重ね合わせが希薄な世界で、ずっとずっと何かを分かった気になって、まったく知る気もないようなことが増えていく。それは役に立つんですか、それは必要ですか、それはどんな価値がありますか、それは、それは、それは。

 理屈じゃないんだよ。この世界ってやつは。

 好き嫌い、誰かの拙い感情表現で左右されるのが僕らで、頭でっかちな僕らはあまりにも非力だ。
 猫が伸びやかに、青空の下を散歩する時に、見るものは狩りと殺戮と発情。
 なにがあろうと襲うと決めたのだから、獲物を狙い、そして飛び掛かる。
 戯れに狩りをして、そして獲物がいなくなって、猫も餓死した。生き物は貪婪、適応とは不合理そのもの。

 何かを攻撃する。見下す。
 そうした輩とも距離は置かねばならない。

 もうこの世界で生きるのは窮屈な合理性と、そこから零れ落ちる者を排除しなければいけないのか。
 生き物を絶滅に追いやっているのは僕らだ。いくら資金を投入しても、保護活動を続けたって、レッドリストの生き物たちが絶滅するのは時間の問題だ。
 もしかすると、僕らが回すこの社会は、その排除によって人類の数すらも減らそうとする試みの只中にいるのかもしれない。もうこの世界で、七十億もやれないから。
 エコでグリーンな社会というのは、もちろん人間にとっての、という但し書きが付いている。全ての生き物が緩やかな生態系の変化と、成長と死を繰り返す。
 勝手に自分たちが素晴らしいもので、目をかけて貰える存在だと、知らず知らず高慢な考えを持ってきた。

 だから少しでも静かに、穏やかで多くの人の呪詛に触れないような世界で生きていたい。それも虚飾だけど人の中で死ぬには、そうするしかないから。

世界観と構造代謝の最中に消えゆく灯火